11月 132013
 

長崎地方裁判所は、12日、諫早湾の干拓事業をめぐり、堤防排水門の開門差し止めを国に命じる仮処分を決定した。国に開門を命じた3年前の福岡高裁の確定判決と逆の決定に、困惑の声が相次いでいる。
12日午後1時すぎ、長崎地方裁判所前で、歓声が上がった。
人々の視線の先にあったのは、「勝訴」と、「開門差し止め認める」という文字。

有明海の西に位置する諫早湾。
遠浅の干潟に水がたまってしまうため、古くより干拓が行われてきた。
そして1997年、諫早湾を全長およそ7kmの堤防で締め切って、干潟を乾燥させ、2008年に干拓地が完成した。
すでに干拓地では、農業が営まれている。
しかし、諫早湾を締め切ることで、海の環境が悪化した。
漁業に大きな被害が出たとして、有明海沿岸の漁業関係者は、堤防の撤去を要求してきた。
2010年に福岡高等裁判所は、開門調査を命じる判決を出した。
国はそれに従い、12月20日までに、閉めきっている堤防の排水門を開けることにしていた。

諫早湾開門差し止め仮処分決定 漁業関係者などから困惑の声 より

う~ん、この手の問題は、時間が解決しえない泥仕合になってしまうのでしょうね…。

そもそも、記憶している限り、わざわざ干拓事業として諫早湾を巨大な壁で閉じたんですよね?
ということは、もともとそこでは農業があまり活発に行われていなかった(漁業に比べて)ということであり、営農者の権利というのは、なんだか後から付与されているものであり、もちろん正当性はあるのでしょうが、心情としてはなんだか腑に落ちないのはわたしだけでしょうか?

この公共事業にともなう賛否の構造は、ちょうど「八ッ場(やんば)ダム」のようですね。
もうどっちに転んでも、地域住民のいざこざしか残らない、公共事業の負の側面です。

「多くの人が農業をできなくなり、生活基盤を失うなど被害は甚大」(長崎地裁)

>多くの人が農業をできなくなり

と言っても、もともと多くの人が農業をしていなかったのに、10年20年というスパンによって、「多くの人が農業をしている」という既成事実を作ってしまい、その作り上げられた事実を元に

>多くの人が農業をできなくなり

と言っているのです。

この辺の摩訶不思議な論法が、釈然としない、しかも、誰一人として釈然としない理由なんだと思います。
まるで、カフカの『城』のようです。

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