1月 272014
 


Watch out! / kimubert

森は冗舌だ。清水のしたたる音、鳥の鳴き声、木々のざわめき。中に身を沈めると、交響曲さながら多彩な音に包まれる。待ち続け、ついにその足音が軽やかなリズムを刻んでやってきた。銃口を向け目を凝らす。まだか、まだか。胸の鼓動が高くなる。

【文・西村浩一、写真・川平愛】

滋賀県甲良町の福原晴菜さん(22)は、小学3年の時から父に付いて山に通った。父の背から伝わる緊張感。20歳になったとき、すぐに狩猟免許を取った。今も小学校に勤めつつ、日曜日は中高年のおじさんたちと山に入る。

猟場は琵琶湖東部、多賀町。犬上川上流の標高1000メートルを超す、鈴鹿山系に続く森だ。一帯ではシカやイノシシが増え、夜にはふもとの田畑を荒らし回る。絶えない食害に耕作を放棄した人も多い。

シカやイノシシなどによる農業被害は全国で200億円を超える。最近は、街なかへの出没も頻繁になっている。環境省もここにいたって、野生動物の管理という観点からハンター育成に乗り出した。かといって、経験と勘が大切な狩猟の技術は一朝一夕に身につくものではない。山を歩いた距離だけ、動物に出合った回数だけしか上達しない。

滋賀ではシカなどの猟期は3月15日まで。この時期、犬上川上流は積雪が1メートルを超えることもある。若き女性猟師の奮闘は続く。

<女性ハンター>滋賀の22歳、獣害抑止へ奮闘 より

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